H2H技術部門はいかに事業化へコミットするのか- 日東電工の成長戦略の強さに迫る -
2024.6.26 配信分事業創出をミッションとする技術部門が増える中、多くの企業が産学連携やベンチャー企業との提携などに取り組んでいます。 一方で、事業としてスケールさせるまでの道のりは長く、何を継続すべきか、何を改善すべきかなど打開策を模索している企業も多いのではないでしょうか。 今回は日東電工株式会社のオープンイノベーション施設「inovas」より、事業化にコミットする技術部門の企業文化の醸成について議論します。
独自のマーケティング活動を定義した「三新活動」をはじめ、事業の拡大や開拓を実践し続ける同社。 この強い戦略と社内浸透の裏には、どんな仕掛けや想いがあるのでしょうか。 開発から企画・事業と幅広く経験され、現在はCTOとして全社技術部門を牽引する三木 陽介 氏と、長年コーポレートR&Dに従事し、共創のプロジェクトを中心に指揮する副CTO 佐竹 正之 氏をお招きし、そのリアルに迫ります。
技術部門が事業化へコミットする姿勢を保ち続けるために、どのような意識とそれを体現する環境をつくったらよいのでしょうか。 さらに、市場環境が激しく変化する中、戦い続ける強さをどのように養ったらよいのでしょうか。 強い企業文化を維持し続ける同社でも危機感があると語る三木氏、佐竹氏と共に今求められる技術部門の組織のあり方を考えます。
・自社のビジョンの実現に向けて事業創出に取り組む役員•部長の皆様 ・オープンイノベーションに取り組む研究開発•技術企画•知財領域の責任者•担当者様 ・共創を推進する経営企画•事業開発部門の責任者•担当者様
Guest
- 三木 陽介 氏日東電工株式会社取締役専務執行役員 CTO 全社技術部門長
1993年、関西学院大学理学部化学科修士課程を修了後、日東電工株式会社に入社。以来電子回路材料の開発、設計、営業、企画と幅広い業務に従事。その間に米国、ベルギー、フィンランドへの海外赴任も経験。ICT事業部門HDD事業部長を経て、2016年6月に執行役員ICT事業部門長、2017年6月に取締役執行役員副CTO、2020年6月に取締役常務執行役員CTO全社技術部門長に就任。2022年6月に取締役専務執行役員CTO全社技術部門長に就任し、現在に至る。
- 佐竹 正之 氏日東電工株式会社フェロー 副CTO 全社技術部門研究開発本部長
1991年、大阪市立大学工学部応用化学科修士課程を修了後、日東電工株式会社に入社。茨木事業所粘着剤研究所に配属され、以来30年間粘着剤開発に従事。1996年、稼働したばかりの光学フィルム専用工場である尾道事業所へ異動。情報機能材料事業部門で偏光フィルム用粘着剤の開発に取り組む。液晶市場が大きく成長して行く中で、日韓台の主要なお客様向けに多数の製品立ち上げを経験。2008年「LCD光学フィルム用粘着剤の開発」で日本接着学会技術賞受賞。 2013年茨木事業所に戻る。全社技術研究部門へ異動となり基幹技術研究センター長、2018年研究開発本部長、2021年副CTO、2023年よりフェロー。
- 伊藤 竜一株式会社ユーザベースSaaS事業 知財・研究開発支援責任者 上級執行役員(SVP)
2007年名古屋大学大学院工学研究科を修了後リクルートに入社。製造業のヒト組織課題解決に従事。2016年ユーザベースに参画。経営の意思決定支援が技術部門の課題解決に横展開できる市場期待に着眼。技術・知財経営の重要性を説き、SPEEDA上に「特許・論文・科研費動向及び研究者情報」等を機能拡張した『SPEEDA R&D』の企画および事業・組織立上げをリード。技術者が輝き、技術が大きな経済価値になる社会の実現を志す。
- 半澤 瑞生株式会社ユーザベースSaaS Marketing Domain 知財・研究開発支援Division Leader
大学卒業後、米国大学留学。帰国後、大企業役員向けのマッチングビジネスなどを展開する英系グローバル企業に入社。法人営業を経て、日本支社経営全般と売上/人事管理に従事。2016年、ユーザベースのSPEEDA事業マーケティングチームにジョイン。2020年よりSaaSマーケティング横断組織の主メンバーとして、SPEEDA R&Dマーケティングの立ち上げ、SPEEDA R&D/INITIALマーケティングマネジャーを経て、2022年よりSPEEDA R&DとFORCASマーケティングマネジャーを兼務。現在は知財・研究開発支援Divisionと法人営業・マーケティング支援DivisionのDivision Leaderを兼任。